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Mont Blanc146とSAILOR プロフィット21の比較

 

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ザ・万年筆という形の二本…

ぱっと見の見た目はそっくりなのに、価格は全然違う…

服でも、靴でも同じような現象は起こりますが、これってホントに何が違うのでしょうか。

友人は「似てるのに価格が違うのはブランドが『ブランド料』ののせてるからだ」と決めつけていました。

さて、違いを見るには比べるのが一番。

靴で言うなら「John Lobb」と「REGAL」と例えたい2つのメーカーの代表モデルを比べましょう。

 

www.sorosoro40.com

 

 

 

なぜ比較を?

 仕事でこの「いらすとや」の画像を使うことになりました。

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ん?このいわゆる誰がどう見ても「万年筆」のデザインのもの、はたしてこの超普遍的なデザインのペンはいったいどのような違いがあるのでしょうか。

所有する2本を改めて比べよう…そう決心しました好奇心から。

ブランドと製品概要

SAILOR

まずは万年筆メーカーで、パイロット、プラチナとならんで日本の御三家と呼ばれるSAILOR(セーラ―)についてです。

創業は1911年(明治44年)。技術主導型の企業として、セーラーにしかできない、優れた職人による、優れた書き味の万年筆を作り出してきました。他社が真似できない柔軟性は日本の伝統文化、伝統工芸と融合し、国内だけではなく、世界中の国々で評価されています。引用元

 

ここの万年筆はとにかく優等生でありながら「日本の伝統」を味わうことができることが特徴。

ファースト万年筆をここで選んでも後悔はしないでしょう。

 

さて、今回用意したのはその中でも有名な「プロフィット」と呼ばれるモノ。

セーラー プロフィット21万年筆 ブラック 中字 ブラック 11-2021-420

セーラー プロフィット21万年筆 ブラック 中字 ブラック 11-2021-420

 

プロフィットは「スタンダード」「21」などいくつかの種類もありますが、この「21」は万年筆の柔らかい書き味が楽しめる「21金」のペン先を採用しているのにU¥15000とお手軽。

重さ約17g、長さ135㎜と標準的なつくりでまさに「優等生」で、バランスもとれています。

 

MONTBLANC

さて、対するはドイツのMont Blanc(モンブラン)。

高級筆記具の金字塔にして、革製品、カフリンクス、時計などメンズアイテムの中で確固たる地位を持っている帝王です。

Montblancの物語は、1924年にマイスターシュテュック(Meisterstück)万年筆を製作したことから始まります。欧州で最も優れたクラフツマンシップを駆使して完璧に手作業で作られた、アイコン的存在とも言えるこのペンは、その確固たる地位を揺るぎなきものにしています。このペンの誕生以来、Montblancの筆記具に注ぎ込む情熱が変わることはありませんでした。愛され続けているモデルの中でも、宝石を散りばめたボエム(Bohème)や、流線型で現代的なデザインのスターウォーカー(Starwalker)を始め、数多くの美しいコレクションを揃えるまでになりました。                          引用元

 

モンブランの万年筆はまさにあこがれの存在でしょう。

しっかりとした重量があり、手になじみます(個人差あり)

 

今回のモデルは代表的な「マイスターシュテック ル・グラン」

 Mont Blancらしい中庸な型である「マイスターシュテック」の中の代表モデル「ルグラン 146」は適度な長さと重量感、やわらかい書き味が魅力です。

カタログスペックを見ても重さ約26g、長さ146mm。

大きめの149などよりは使いやすいサイズ感です。

www.sorosoro40.com

 

 

二つの万年筆の比較

比較の意義

ぶっちゃけ価格帯が全然違うので比較の意味はあまりないのかもしれません。

たぶん、ただでもらえるのならMont Blancのほうがおすすめです。

しかし、価格にして5~6倍の差があるので、自身で購入するとなると「ほんとにその価値はあるのか」と懐疑的にあってしまいます。

ディテールを見て、購入の参考になればと思います。

なお、各画像の下地はバブアーです。

 

キャップを閉めた状態

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ぱっと見のデザインは似たようなものですが、いくつかのデザインの違いがあります。

キャップを含めた全体的なフォルムとして、146のほうが縦長目の比率を取っており「スマート」な印象になります。(トータルで1cm長いですし)

また、機構の違いから、146のほうが尻軸の長さも長めです。


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キャップを正面から見ると146はブランドアイコンでもある雪の山をイメージしたホワイトスターが。ここはやはり「帝王を持っている」という気になりますね。

こういうのはテンション上がります。

またキャップのクリップもプロフィット21のほうが、プラスチックにメッキで軽量(悪く言うと安っぽい)です。


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尻軸の比較です。

先ほども述べたように146のほうが大きいです。おそらくこれは、インクの吸入機構の関係で、つまみとして大きくなっているのでしょう。

とはいえ、別段それが良くなるわけでもないしプロフィットくらいあれば十分です。

 
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キャップデザインです。

キャップリングには「fountain pen(万年筆)」と記されています。

キャップリング上部のリングは細身の物が一つ。


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こちらは146.

キャップリングには「fMont Blanc」と記されています。

リングは細身の物が2つ。

 

筆記時外見

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キャップを付けた状態を前提にしているのですが、全長に関してはほぼ同じ

インクの吸入式である146はペン先が軸から外れることはないですが、プロフィットはコンバーターやカートリッジをいれかえる際にペン先を外す必要があります。

そのため、リングがネジ山(?)の下についています。


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ペン先は大きく違います。

どちらも金ペンですが、プロフィットはそのまま黄金なのに対し、146は外周こそ金ですが、中央はシルバーに塗装されています。(年代によって仕様は変わります)

外見は筆記には関係しませんが、使用するときにはシルバーのほうが目立ちにくいという特徴があります。

なお、この辺りは型番の違いや、限定版など見た目は変わります。

特にMont Blancは時代によって変化していることもあります。 

 

インク吸入機構

先ほども少し触れましたが、146は吸入型と呼ばれるタイプ。

インクタンクが本体の中に組み込まれているものになるので、分解はできません。

メリットとしては、インクの貯蔵量が多くなること。しかし、分解が出いないことから洗浄は若干面倒。

その点はプロフィットのカートリッジ・コンバーター両用式のほうが便利です。
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プロフィットを分解するとこのような形になります。

コンバーター部分は外せるので、古びてきたら心機一転、新たなコンバーターやカートリッジを指すことで新品のきれいなインク宅を使用することができます。

このこまめに変えられることは、万年筆初心者にとって気に入ったインクを探すのによいと思います。

万が一コンバーターが壊れても、安価で済むこともうれしい。

モンブランは修理代が高いですから…(後述)

 

書き味

146、プロフィットはともに細字。しかし、海外の万年筆は往々にしてやや太めなので、146のほうが若干太く感じます。でもまぁこれくらいの太さが使いやすいと思います。

さて、実際の書き味は主観的なものになるので伝えるのが難しい。

146のほうがどちらかといえばコシのあるしなりを見せてくれますが、プロフィットのほうが柔らかいです。

この辺は好みですが、僕は筆圧が強めだったので柔らかいと速記できません。

 

しかし、プロフィットは非常に優等生。

U15000円でここまで「万年筆の書き味」を楽しめるのはよいですね。

 

 

修理に関して

さて、修理についてはなかなかモンブランは苦しい。

それは「Mont Blancお断り」の修理店が多いのです。こうなると正規店でのメンテナンスが必須。

どうやらこれは修理でもきちんとドイツ本国に送るかららしいです。さすがキングですが、繊細な万年筆、もしもの時にすぐに修理に出せる所が近くにない田舎者にはつらいです。

 

まとめようナ

その価格差5倍以上のこの2本。

個人的には5倍払って買うことには「趣味性」が大きな要素になると思います。

「憧れ」を所有することの効能は日常を楽しむコツですが「道具」としてなら優等生の「プロフィット」もおすすめです。

 

僕個人としては、Mont Blancに「黒」、プロフィットに「朱」のインクを入れてすみわけしています。

 

「王者」と「優等生」あなたならどちらを、どう使いますか?

個人的な感想ではどちらも使用しているときの満足度は高いです。

修理金が高いとはいえ、その金額を支払った分、愛着も増してますから(笑)

 

価格差5倍は埋まる?