というわけで、「革靴が好きな方」(Shoes Lovers)に向けて万年筆に関心を持ってもらうべく(障壁を乗り越えていただくべく)記事を書きたいと思います。
その3。
ここからは、購入のために具体的におすすめのメーカーさんを挙げていきます。
もちろん「靴好きに向けて」なので、独断と偏見で靴メーカーと照らし合わせていきたいと思います。
本当はもっともっとメーカーもあるんですが、有名どころを集めた感じです。
まずはその「日本メーカー編」です。
日本の御三家
まずは日本のメーカーの「御三家」から。
当たり前ですが、日本語の筆記にたけているのはこの辺りのブランドです。
特に、SAILORのオリジナルペン先は、日本語表記に特化したものもあり職人技が光ります。
革靴でも、REGAL、スコッチグレイン、セントラル、オリエンタルなど「日本製」「伝統の職人技」なんかにひかれる方にはお勧めです。
SAILOR(セイラ―)
自分が使っていて「優等生」と言いたくなるのがこちらです。
こなれた価格ながら普段使いにちょうどいい。
金ペン万年筆の柔らかい書き心地が良くわかります。
スコッチグレインのオデッサのようなイメージですね。
このメーカーで特筆したいことは、 まさに伝統の技術をあつめたような「オリジナルペン先」を有するということ。
オリジナルペン先万年筆 | セーラー万年筆 |公式ウェブサイト
「長刀(なぎなた)研ぎ」「クロスポイント」などの、ペン先に職人が手を加え、日本語筆記に向けて技術をけっしたこれらのモデルは、伝統技術のたまものです。
お値段もそれなりにしますが、それもうなずけます。
僕もあこがれています。
革靴でも、職人さんの手縫いや木型づくりにあこがれると思いますが、そのようにペン先の作成に萌える…そんなシューラバーもいるのではないでしょうか。
PILOT(パイロット)
さまざまな価格帯の万年筆がある中で、パイロットには入り口になる超有名モデルが存在します。
それはこちら
カクノは超低価格ながら、万年筆というものがどういうものかを体験するのにちょうどいいです。
「ボールペンとちがうの?」なんて思う方はまず手に取ってみてください。
そのほかにも、人気があるのは
「ソフト」という選択肢を加えることで、字幅の選択がかなり広くできるのはPILOTだけ。
カクノを卒業したらこの辺りのモデルもいいと思います。
こちらは特殊なペン先で、かなりぐにゃぐにゃ。
とめやはらいを表現できることもあって、日本語筆記を美しく見せるのに優れています。
僕は、使いこなせませんでした。
また、万年筆の常識を変えた
があります。
なんとこの万年筆はノック式
キャップを付けはずしする必要がないため、気軽に使うことができます。
木軸と金属軸がありますが、個人的には重厚感と高級感のある金属軸を押しています。
PLATINUM(プラチナ)
フラッグシップモデルのセンチュリーは万年筆の優等生として長く愛されています。
この通称#3776シリーズは、日本が誇る万年筆の名品。
◆CENTURYの特長
1.「スリップシール機構」(特許取得済 登録番号 第5637515号)により、万年筆では当たり前とされてきた、しばらく使用しないと、インクが乾いて書けなくなるという問題を解決。
2.「スリップシール機構」により、耐水性、耐光性が高いが固まりやすい顔料インクも安心して使える。
梅田氏は30年間、月平均180 枚の原稿を万年筆で筆記し、1,000 本にも及ぶ万年筆コレクションの中から導き出した条件を実現させた万年筆です。
超高級ではないですが、初心者の頃に買ってもずっと使い続けられる安心感はREGALなどの靴に通ずるところがあります。
まさに「新入社員から重役まで」ですね。
そして、最近このメーカーからも
ノック式の万年筆が販売されました。
その他
ナミキ(Namiki)
ナミキは、パイロットの海外向けラインの商標でしたが、今は「蒔絵」を施した豪華なラインとして存在しています。
ちょうどリーガルとシェットランドフォックスと同じような立ち位置ですね。
上述した「エラボー」も「ナミキファルコン」という名前で海外に出ていました。
ROMEO
ロメオは銀座伊東屋という文具店のオリジナル。
大西製作所(OHNISHI)
大西慶造氏が、ろくろ(轆轤)による伝統工芸手法を用いて削り出していく貴重な万年筆。
芸術的な軸は見る者を魅了してくれます。
見た目の美しさも、万年筆の魅力の一つですね。
まとめようナ
日本製の万年筆は完成度が高く、入門編から「沼の奥地」まで幅が広いことが特徴です。
また、「職人芸」という言葉ともよく結びついていると思います。
「とめ」「はらい」がある日本語筆記に向いているモデルも多いので、「手紙」を書く時なんかにいいのではないのでしょうか。
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