以前、修理に出してた2足の納品となりました。
新しいものを購入したり、注文したりするのも楽しいですが、愛用品を修理し、気持ちも新たに付き合っていくのも一興。
長く使える革靴ならではの楽しみとも言えます。
オールソールの依頼
靴の修理を依頼したのは、Sewn。
いつものところ…といった感じ。
通常なら数週くらいでやってくれますが、今回はのんびり半年ほどかけてやってもらいました。
というのも
- すぐ履く予定がない(他にも靴がある)
- Sewnも忙しそう
といったことから。
現実的に履く靴靴はたくさんありますし、『必要』に迫られる可能性も少なかったです。
ストレートチップはある日突然『必要』になるかもしれませんが、もう一足所有しています。
連日必要になることはまぁないだろう。
それにSewnもその他の納品を抱え続けています。
色々とわがままな注文をしてしまうこともあるし、その辺は持ちつ持たれつ。
その他のお客さんの靴との関係で似たような他作業があるときにまとめてやった方が職人さんも効率がいいだろうし、のんびりやってくれと伝えました。
ウイングチップのオールソール
まずは、Crockett&Johnesのスエードウイングチップのオールソールについて。
こちらの記事でも書いたように、汎用性が高く、こなれた足元も演出できるのでお気に入りの一足。
毛足長めのスエードのふんわりかんや、はきごこちの柔らかさは『優しさの象徴』とも言えます(笑)
さて、雨にも強いスエードですが実はあまり雨の日には履いておらず。
その理由は『レザーソール』だったから。
一回カビさせてしまったことも…
オールソールを機会にラバーソールにすることに。
底はダイナイト!?
というわけて、底はこちら。
一見してダイナイトソールですが、実は違います。
正確には、ダイナイトソールとは…
ハルボロラバー社の『ダイナイトブランド』のこの形状のソール。
厳密には、スタテッドソールだとか。
こちらは、形状(底のパターン)は同じですが、ビブラム社製のもの。
ハルボロラバー社のものに比べ、柔らかくかつ、目のつまった感じ。
Sewnではこちらをお勧めしているようです。
これによりカビることはなくなりそう。
ちょっとしたカスタム
オールソールのついでに少しカスタム。
ミッドソールを少し厚くして、よりカントリーの雰囲気を足しました。
作業途中では、厚みの確認を画像を送ってもらって確認しました。
シングルソールの華奢でドレッシーな雰囲気もいいですが、スエードフルブローグの持ち味を活かすことに。
早速履いてみて
チノパンに合わせてみました。
真新しいソール特有の固さこそあれども逆に心地よい。
アッパーは馴染んでいて柔らかいので、即戦力です。
梅雨時なので、すぐに出番が来るかもしれません。
ストレートチップのオールソール
もう一足オールソールに出していたのは、J.M WESTONの300。
名古屋の古着屋さんで旧ロゴをお値打ちで購入したものです。
気持ちの問題と実用性
ストレートチップという比較的格式の高いフォーマルな靴なのでやはり、雰囲気重視のディテールは大切にしたいところ。
というわけで、黒塗りこと、カラス仕上げを注文。
しかし、ラバーを貼りました(笑)
おいおい、ちゃんとカラスにするならレザーにしろよ、中途半端だなぁという声も聞こえますが。
先程も書いたように、もう一足ストレートチップはあります。
Allen edmondsのパークアベニューですね。
しかし、こちらもレザーソールなんですよ。
つまり、また『雨天時問題』が発生するわけです。
カラスの美しい仕上げは魅力的ですが、ラバーのソールのものもほしい。
やっぱり実用性も大事だよねってことで、ハーフラバーをはるという選択をしてみました。
今思えばダブルソール&360度グッドイヤーのアレンの方をラバーソール化すればよかったですかね(笑)
新たなる靴のリペア
納品と共に新たなる靴のオールソール。
こちらのALDEN990を依頼してきました。
傷つけられたり、普通に洗われたりとなかなかハードな使い方をされているこちらの靴。
底も薄くなってきたし、ここらで一度メンテナンスです。
迷いましたが、ラバーソールでは、重くなるので普通にレザーソール(ダブル)の爪先スチール付に。
滑り革も荒れていたのでついでに修理を依頼しました。
今回も納期はのんびり目。
秋くらいでとおねがいしました。
まとめようナ
自らとともに育ってきた靴が、磨耗した部分を取り替えて、息を吹き込み直されるのは、気持ちも新鮮になり新しい靴を購入するのとは違った喜びを味わえます。
生まれ変わった靴を受け取り、新しい靴をリペアに出すという、靴棚の代謝を繰り返し、愛用品とともに健全な日々を過ごしたいものです。