茶色のフルブローグが好きです。
おそらくいくつかの理由があってのことです。
そんな茶のフルブローグの一つを紹介します。
前置き
茶のフルブローグが好きな理由
まず第一に、正統派とされる「黒のストレートチップ」の対極に当たるようなイメージの靴として、昔からあったこと。
つまり「ビジネス」ではないシチュエーションの象徴というか…
とにかくカジュアルの象徴のように感じたのです。
第二に、自分で買った初めての本格革靴がブラウンのフルブローグであったことに関係すると思います。
こちらはサイズがあって無くて手放してしまいましたが…
おすすめのコラム~男は黙って~
ディストリクトのblogから、栗野さんの記事を紹介します。
フィーリングで語られるところが多いですが、茶のフルブローグの持つ「象徴」的な魅力が漂ってくると思います。
しかし、トリッカーズのカントリーブーツに代表されるように、レディースモデルにもフルブローグは存在していますし、愛好家も多いはず。
革靴女子とされる愛好家の方々も出てきた昨今、「男は黙って」などと言わず、「男女共同参画革靴~みんなだまってウイングチップ~」でよいのではないのでしょうか。
僕の茶のスエードフルブローグ
CROCKETT&JONES Canterbury
4~5年の付き合いになるでしょうか。
スエードの風合いは素材感があってかなりいい雰囲気。
退色し始めている部分もあったり、もうまもなくオールソールであったり、大規模メンテナンスが迫っています。
概要
クロケットアンドジョーンズとは
CROCKETT & JONES社は、英国最高級靴の聖地ロンドン北西の都市ノーザンプトンで、1879年にチャールズ・ジョーンズ氏とその義理の兄弟ジェームズ・クロケット氏によって創業されました。(中略)
世界中で最も多く木型の種類を持つ靴メーカーとして、靴作りのデザインバリエーションや素材選びでは、大変優れたノウハウを持ち併せているということがクロケット&ジョーンズの大きな特徴です。引用元
もはや有名メーカーとして名をはせているクロケットですが、元々は大手のメーカーの製造元としてOEMを請け負っていた工場になります。
その分、多くの木型を所有し、ブランド別注なども多く手掛ける器用なメーカーであるといえるでしょう。
僕の愛するラルフローレンとの靴は非常に魅力的です。
スエードの魅力
スエードとは子牛(やブタ及びヒツジやヤギなどの小動物)の皮革の裏面(肉面の表面)をサンドペーパーでバフがけし、細かく起毛させたもののことを言います。
上質なスエードは起毛が柔らかく、上品な光沢をもちます。
雨にも比較的に強く、防水スプレーをふりかけることで水をはじいてくれます。
「磨く」楽しみはないですが、毛並みを整えたり、退色による経年変化を感じたりと味わい深い革です。
カジュアルな素材にはなりますが、「ぬくもり」「やわらかさ」などの印象を持ち、コーディネートのポイントにもなってくれます。
全体像やフォルム
上から見た図です。
これもまた、セミスクエア。(好きなんです)
派手さはないけど、癖のないフォルムは実に英国的です。
フルブローグはその飾りから「派手」になりがちですが、スエードの質感によりややマイルドになっています。
平紐でもよいかもしれません。
コバもだいぶ剥げてきていますね。
インクを塗ってやるのがいいかもしれません。
この横のブローグやステッチが、茶色の地面を走る紋様のように見えます。
美しいですね。
正面です。
こうしてみると、色むらがすごいですね。
個人的にはむらがあってもかっこいいと思います。
例えるなら、バブアーやジーンズの色落ちのようにも感じます。
とはいえ、 ここらがギリギリ(笑)
栄養補給もかねて補色しましょう。
コーディネート
カジュアルに
初秋、残暑が残る頃です。
ジーンズの粗い生地感とスエードの質感はベストマッチですね。
これが、外羽だとよりカジュアルになりますが、これくらいでもいいのではないかと思います。
スーツスタイルの足元に
季節は冬に移り変わり、紺のストライプのスーツの足元に履きました。
茶のスエード靴はもともとスーツスタイルには御法度。
(スエードはもともと女性が履くもの…とされていましたしね)
それをかの洒落ものウィンザー公が起きて破りの一つとしてやったのがスーツ×スエード靴。
そんな洒落ものではありませんが、許される場なら、こうやってエピソード遊びをするもいいでしょう。
まとめようナ
スエードの靴は「磨く」ことがない分、靴好きからもどうしても避けられがち。
しかし、その表情を育てていくととてもいい表情になります。
特に茶のフルブローグとの相性は抜群。
これからも、愛用して生き、僕が年を取った時に風格漂わせる足元を演出してもらえるように付き合っていきたいです。
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