様々なコーデにハマり、コードバンの艶から愛されているALDEN990.
ここぞというときに履きたくなりますし、ALDEN特有の柔らかい履き心地が、買い物やOFF会なので1日外出する日にも重宝しています。
そんな990を洗った話はこちら
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別のAldenはこちら
概要
まずは、名品とされるこの靴についておさらいしてみましょう。
ALDENとは
1884年、マサチューセッツ州ミドルボロウにて創立されたオールデンは、米国の靴文化を象徴するシューメーカーです。
選りすぐられた最上級の素材を用い、コンフォータブルなフィット感を備えたそのシューズは、アメリカントラッドを語るうえで不可欠の存在。
1970年代には、特殊な形状の医療用矯正靴がファッションシーンでも高く評価され、素晴らしい履き心地とともに名声を世界へと広げました。
履き心地に革新をもたらしたオールデンのシューズは、世界中の靴を愛する人々に、他に代え難い至高の存在として親しまれています。 引用元
もはや本格靴の中で代表とされるようにまでなったオールデン。
アメトラから古着まで、そしてクラシコ…数多くのスタイルに合わせられ、愛用者も世界多くにいます。
特に、シェルコードバンを使用したモデルが代表であり、コードバンタンナーのホーウィンとのパートナーシップは厚いことで有名です。
アメトラの雄、ブルックスブラザーズでもオールデン製ホーウィンコードバンを使用したアンラインドペニーローファーを出していました。
しかし、こちらはおそらく生産終了…また一つ名品の靴が幻のモデルへとなってしまいました。
話がそれてしまいましたが、ALDENを日本で一躍人気にさせたのが、その木型(ラスト)の多さ。とくに土踏まずのアーチに強くアプローチしたモディファイドラストは、障害者のために開発されたものですが、コンフォータブルな履き心地が人気です。
実際に整形靴に仕事で関わることがありましたが、そこまででないにせよ、やはり人体構造にアプローチしたこのラストは見事。
もちろん、足に合う合わないはあるので注意は必要ですが、「ALDENがほしい!」という方には、このブランドならラストが多いので心配はいらないですね。
990
さて、この990はオールデンの中でも代表的なモデルです。
黒のモデルは9901、バーガンディーを990と呼びます。
バリーラストを使用し、万人に合いやすいような形をしていることが特徴です。
また、ダブルソールを使用し、クッション性のあるグッドイヤーウェルテッドが歩行時に足への負担を軽減します。
360度グッドイヤーウェルテッドで、ストームウェルトまでついているので結構ごつい印象です.
しかし、なかなかどうしてスーツスタイルにもマッチします。
(ジャケパンスタイルのほうがよりグッドだとは思いますが)
ぽってりとした印象の靴ですが、イギリス靴のようなエッグトゥではありません。
コードバンは傷になりやすいので丁寧にケアしながら履く方が多いので、そこが使いが手わるいといわれることもありますが、そこは990に関わらずですね。
また、ややかかとが大きいので、かかとが小さい方は合わないかもしれません。
出会いと悲劇
出会いは突然
出会いは、当時住んでいたリサイクルショップに、家具を売りに行ったときのこと…
ふと見るとなにやら、店に似つかわしくないオーラ―を放つ靴。
「あれ?これはALDEN!?」
ということで出会ってしまいました。しかも全然履いてない美品が35000円
即決で購入し、そのままいろいろなシーンに愛用させてもらいました。
ジャケットスタイルにも
バブアースタイルにも
しかし、悲劇が…
購入し、半年くらいこんな悲劇が
これは夜景を見に行ってやっちまいました。
一番上の写真をみていただければわかるように今でこそ目立たなくなっていますが、当時はものすごいショックを受けたものです。
ケアについては下記参照。
加えて、雨に降られたり縁石でさらに傷が増えたりと、ある意味大活躍。
もう、そうなると「きれいに履こう」ではなく、さまざまな場面での気兼ねない活躍に価値観を変えました。
サイズも若干合っておらずルーズフィットです(笑)
先ほど述べたようなダブルソールの歩きやすさや、苦難を乗り越えた愛着を掲げ、僕にとっての頼れる存在。
最近様々な靴を丸洗いし、染みでる汚れをみているとこの靴も頭によぎり。
当番率のことを考えるとこの靴こそ、吸っている汗や汚れがひどそう。
ただ、コードバンのことを考えるとなかなか踏み出せていないのです。
My ALDEN
コードバン特有の大きくうねるような皺も入り、しっかりとした風格。
ハーフサイズでかいことにより紐をぎゅっとしばってます。
そのためシューレース周辺でもしっかりと皺が入っているように思えます。
甲の部分かたら爪先に向け、大きなうねりから、ぷっくりとふくらみトゥに向かうライン。
フェイス周辺のぎゅっと内側に絞られるラインとコードバンの魅力がしっかりと出ていると思います。
さきほどの傷は目立たなくなりました。
黒ずんでしまっていますが、これくらいなら味として捉えています。
ちなみに、今でこそ羽毛だちや小傷隠しにはアビィレザースティック…もどきのカッサを使っていますが、当時はそれすらも所有してなかったので、スプーンでごしごししました。
右あしの内側にも線を引いたような傷がありますね。
インソールもまぁまぁ汚れています。
ここをみると洗いたくなる…
日に当ててみました。
赤みを増し、色むら、小傷が入り混じっていてコードバンの雰囲気抜群。
なるべく無色のコードバンクリームを使い、ワックスは使ってません。
コードバンの傷のケア・補修って?
上の傷のようなものができたら…
正直、「擦り傷」より、「切り傷」の状態です。
こうなったらお店に相談したほうがよさそうです。
車の補修にも近いところがあり、パテなどを塗りこむような傷は、なかなか難しいですよね。
(開き直った)僕の場合や擦り傷の場合
基本は、無色(または本体より薄い色)のクリームを使います。
傷口に塗りこみ、傷によって毛羽立っている革をねかせていきます。(Zzzz)
そのために、上記の「カッサ」「スプーン」などを使います。
その工程を繰り返し、最後にブラッシングをしていきます。
結構ゴリゴリいってもいいと思います。
まとめようナ
名品は名品たるさまざまな理由があると思いますが、特に990はおすすめ。
コードバンの楽しさを伝えてくれます。これをきれいに履くのか、ラフに傷をつけながら履いていくのかはその人の靴との向き合い方…それが選べるという点が魅力だと思います。
他のコードバンの靴は結構気を遣いますが、この靴だけはなぜか別(笑)
そういった意味で特別なんだと思います。
他のコードバンの靴はこちら。
コードバンの枯渇や皮革製品全般の値上げから、この靴もどんどん値上げが予想されます。さぁ、靴屋に急げ!!