親しき仲にも礼儀ありという言葉はありますが、親和をもって甘えられる関係の如何にありがたいことか。
ある種の依存的な関係に近しいですが。
そんな服、ジャケット。
概要
Nigel Cabourn(ナイジェルケーボン) tweed jacket
真面目な三ツ釦。
特に収集してるつもりはないのに、多いです。
安心感があるのかもしれません。
この「黄色」とも「黄土色」ともとれるツイードジャケットに何度助けられたことか…
とにかく、ワードローブにあって、「安心」
ナイジェルケーボンとは
ナイジェル・ケーボンは1967年から1971年までイギリスのNORTHUMBRIA UNIVERSITYに在籍し、まだ在学中の最終年に自身のブランドであるCRICKET (のちにNigel Cabournと改名)を立ち上げました。
その当時から現在に至るまで、周りの多くの人々のアドバイスに反して、イギリス北部の拠点から動くことはありませんでしたが、それはその寒くて風の強いイギリス北部の環境は、デザインをする上で大きなインスピレーション源となっているためです。そして今では数少ないアウターウェアのスペシャリストとして知られるようになったのです。引用元
日本での人気も確固たるものを築き、服好きからは「あぁナイジェルね」と気兼ねない距離感でありながらも、その作りこみからもファンは多く。
「カジュアル」でありながら、「ラフ」に向かわず「フォーマル」を志さずとも「男らしい」
そんなブランドです。
ヴィンテージへの造詣
毎シーズンの彼のコレクションの土台となっているのは、この増え続けているビンテージコレクションであり、決して特定のトレンドや、一般の人達が求めているものに流されて創作している訳ではないのです。
ヴィンテージに対するリスペクトも多く、「意匠を取り入れる」のではなく、アップデートさせたかのようなブランド信念。
「ナイジェルのチノを買っておけば安心だ」
「マロリージャケットの男らしさよ」
「ボタンにリボンテープを入れたのはナイジェルケーボン」
数々のファンの声。
またナイジェルさん本人の「洗う」ことへの興味関心・意欲・態度は紳士的なほど真摯。
この生地やいかに
全体の表情として
ミックス感はツイードらしく、光による表情の変化も豊かです。
生地感は、赤味おおめの茶色が混ざり、秋空にいい塩梅。
ツイードといっても、軽め、薄め。
透かして見れば…
ざっくりとはおり、カーディガンのように振る舞います。
この目の粗さを考えると、さすがに真冬に着るにはインナーが欲しい。
または、この上にコートを着るのがいいと思います。
細かいところに補強
裏地なし。
所々強靭なコットンのトリム。
こういった「目に見えないところに出る味」というのは、前述した「アウトドア」「ワーク」「ミリタリー」のヴィンテージからインスパイアされ、またリスペクトされているのだろうと実感します。
肘のツギにはキャンバス。
まだまだゴリゴリです。
なかなか擦り切れることもないのかも。
形も「楕円」ではなく、「長方形」
後ろ姿も男らしく映るでしょう。
ラペルの裏には釦。
防寒時に閉められるようではあるとおもいますが、おそらく使用機会はありません。
でも、ないよりあることにより安心感。
コーディネート
軽めで羽織りやすいですが、ディテールや肩の雰囲気のお陰で男らしさがあります。
そのあたりが、当ブランドの真骨頂ですかね。
休日出勤の友。
※反転させ忘れ
年々「着たい服」が変わっても
サイズが変わっても、着続けています。
堀の深いステッチワークやダーツ。
それらの表情はまるで紋様のように。
デザイナーズブランドのテーラードも、味つけがしっかりしており楽しい。
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