さて、2019年末に僥倖にも手元にやってきたJohn LobbのWilliam。
丈夫な革なので酷使された後はありつつも、メンテナンスを行えば問題なく履くことができそう。
このままではくたびれていて、かわいそうなのでトリッカーズのようにフルメンテを行っていきたいと思います。
その他丸洗いはこちらから
まずは全体の様子を確認していきましょう。
手にしたとき「ウィリアムじゃん!」と喜びましたが、セカンドフィーリングは「汚れ…」でした。
それでもせっかくの機会でしたし、「状態が悪いのならば自分で何とかする根性」を獲得した僕にとっては、より挑戦心が沸いたものです。
トゥは特に
まず何よりも目についたのが、このトゥのガビガビワックス。
ムラがすごいし厚塗りもいいところ。
水洗いするので、ある程度は落ちると思いますが、先に大方落としておきたいところ。
というわけで、まずはブートブラックのツーフェイスローションを使用します。
このツーフェイスローションは、汚れ落としのなかでも結構使いやすいイメージ。
●溶剤の働きで汚れを落とすタイプの液体靴用クリーナーです。汚れを溶解して取り込み除去します。
●油性汚れを落とす成分と、水性汚れを落とすための成分が分離しています。
●ボトルを軽く振って2つの層が混じった状態で使用します。
●界面活性剤を減量しているので、溶剤の成分のみを皮革にダイレクトに与えることができ、洗浄効果がアップします。また、ローションの感触はサッパリとしているので、皮革本来の自然な質感をお楽しみ頂くことができます。 引用元
とまぁ、二つの汚れにアクセス!みたいな感じなので、ワックスもその他の汚れもとれるようです。
今回は水溶性のものは、水洗いで落ちますので関係ないですが(笑)
強すぎるステインリムーバーやレノマットはそもそも敏感肌の僕の革皮がやられるので避けたいですし。
なお、余談ですが、ここまで厚塗りしてあると仮に光っていても割れるような気がします。
気にするところが増えるし、鏡面はやはり苦手です。
まずは水洗い
恒例の光景です。
もはや、革靴は小学校の上靴同様に、洗うものとしての認識。
それにしてもしっかり水を弾きます。
踏まずの辺りに気泡ができ、ぷくぷくと。
15分ほど浸けてみました。
画像では分かりにくいですがすでに茶色の水や残ったワックスが溶け出した黒い汚れが…
ここまでの備忘録として。
以前のパラブーツほどではありませんが、水を弾いてくれている気がします。
サドルソープの力
さて、サドルソープでごしごし。
めちゃくちゃ汚れていることがわかったので、結構しっかり目に行います。
力を入れればいいってものでは無さそうなので、アワアワ→すすぎを繰り返す感じ。
このまま第一回の丸洗い終了です。
今回は…
翌朝、キッチンペーパーを引き抜くと、黄色い汚れが…
うーんまだまだ洗う必要がありそう…
というわけで、この丸洗いを通算3回行いました。
インソール内部から出てくる汚れは、ぶっちゃけキリはありませんが、キッチンペーパーで乾燥させれば、汚れの落ち具合がわかるので新聞紙より便利です。
そして保湿
3度も丸洗いされたので、さすがにしっかり目の保湿が必要。
アニリンカーフクリーム、ソールにはタピールのレーダーフレーゲを使用して、塗り込んでいきます。
塗り込んだあとはしっかりとブラッシング。
ここまでで基礎メンテナンスは終了です。
あとは、補色、細かいところの修理、お化粧です。
いったんまとめようナ
汚れがひどかったのでここまでで、結構時間をかけてしまいました。
次回は若干の修理が入ります。