ちょっぴり持ちネタのようになっていますが、婚約から結婚に際して指輪を二人で5つ、ピアスを1使いました。
(これは妻がわがままだったとかそういうのではないです)
その「指輪」を送ったお返しで、「少し古い靴」のリクエストをして靴をかってもらいました。
さて、それでも多くの靴を所有している身、他の靴に「埋もれない」ものをリクエストしました。
最大の記念靴として
Berluti U-tip holecut
この見た目はさすがに、他がありません。
そして、モカシンに目が行きますが、実はホールカットという仕様。
みんなご存知の?ベルルッティ
イタリアの指物師だったアレッサンドロ・ベルルッティが、靴作りを学んだ後に、サーカス団の靴や道具類を作りながらヨーロッパ各地を回ってパリに到着し、1895年に、紳士靴工房を開いたところに遡る。
(中略)
創業一族の4代目で、アートディレクターに就任した、オルガ・ベルルッティがブランドを改革。これまでタブーとされてきた色使いなど、女性ならではの斬新なアイデアを取り入れる。これまでの色使いの質をキープしつつ、グレー、黄色、緑などこれまでにないカラーを使用した。この彩色技術は「パティーヌ」と名付けられた。月の色の移りかわりにインスピレーションを得て考案した、深みのある色彩表現と高く評価されている。
(中略)
「芸術的な靴」というイメージが強く、アンディウォーホルも顧客であったことは有名な話です。
特に引用内のオルガ女史の時代のものを通称オルガ期とし、今でも人気があります。
(逆に言うと現行の人気が、靴好きには芳しくない…というのも)
靴のみならず「カリグラフィー」シリーズのカバンや財布などの革小物も世間的には人気です。
僕にとっては、基本的には高くてあまり手が出せないブランドになります。
クラブコレクションと「埋もれない理由」
この靴は、クラブコレクションという木型のラインの美中古。
クラブコレクションは、90sから始まった「昔のアーカイブコレクションを掘り出して来ようぜ」的なシリーズ。
靴自体のフォルムバランスもよく、アッパーの独特さを邪魔しない形であると思います。
なお、奥さんがこれをどこで手に入れたのかは不明です。オークションかな?
さて、贈り物としては、見た目の美しさはとても重要なポイントなので嬉しい。
なにせ、他の靴に埋もれない。
スターのような存在感です。
希少な(プチ)ヴィンテージで、この見た目はおそらく今後自分では買わない部類。
特別感があり、素晴らしいチョイスであると思います。
靴のディテールなど
一番のポイントはやはり、このモカシンでしょう。
革をつまみ、独特のU…とは言えない、縁取りのようなラインを描き、爪先から甲に向けて登っていきます。
ボールジョイントあたりの外へのふくらみとそこからのくびれがさすがのデザインです。
流麗。
3ホールのフェイスも美しいです。
靴自体、ホールカットとなっています。
ホールカットはベルルッティのお家芸ともいえるでしょう。
継ぎ目の少なさがこのモカシンを生えるようにしてくれているといえます。
そして、タンという色味は、斑、パティーヌに映える革色。
…パティーヌとれてますけど。
一応、爪先や下のほうは「ブラウン」のクリームを入れています。
コーディネートはどうしよう、どうでしょう?
デザインが美しい・独特なので、コーディネートは難しいです(笑)
まず「古着系」には似合いませんし、お得意?のバブアーにはもちろん難しい。
クラシコ系ならマッチするのでしょうが…
とりあえず、夏の比較的カジュアルな時に、色味を「黄」「茶」などの服と併せてきます。
くつ下ともけんかしかねないので、この日は素足履き風。
この日は雨に降られちゃいましたけど、ブラックのセットアップ、革の色に近い色のタートルネックで 出張会議に参加してました。
まとめようナ
「ベルルッティ」というブランドに心が負けそうになりますが、奥さんからもらった特別な靴。
いつかは、履きこなせるようになると信じて、これからも「特別な靴」には、靴棚で存在感をダダ漏らしてもらいましょう。